SEの基本
- 作者: 山田隆太
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2009/02/21
- メディア: 単行本
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前回のプロジェクトがもろSIだったので読んでみた本。ペラペラめくりながら軽くまとめてみました。研修が終わったら即現場投入されて、仕事の全体感が見えづらいって人は読むといいと思います。プロジェクトがどのステージで前後にどういう作業があったのかとか、標準的なことがわかっていい感じ。コミュニケーションとかのヒューマンスキルに結構なページが割かれているので新米にはよい本かと。
【仕事の全体像】
■経営戦略策定
・経営目標/ビジョン策定
■情報化企画
・ビジネス戦略策定:ビジョンをビジネス戦略・課題に落とし込む
・課題整理/分析:上記を解決するための課題を洗い出し、整理・分析する
・ソリューション設計:課題をクリアするため、ITシステムを用いたビジネス再構築プランを設計する
■開発
・コンポネント設計:システム全体の品質を保ったアーキテクチャを設計する
・ソリューション構築:アーキテクチャが課題に対するソリューションを構成することを確認しながらシステムを構築する。
【SEのテクニカルスキル】
■SWEBOK(Software Engineering Body of Knowledge)
⇒IEEEによって制定されたソフトウェア工学に関する一般的な知識体系(理論、方法論、ツール、ノウハウなど)
・ソフトウェア要求:システム要求分析
・ソフトウェア設計:ソフトウェア構造設計
・ソフトウェア構築:コード化、妥当性の確認
・ソフトウェアテスティング:プログラム動作検証
・ソフトウェア保守:システム稼動後の保守作業
・ソフトウェア構成管理:システム開発過程の構成/追跡
・ソフトウェアエンジニアリングマネジメント:ソフトウェア製造マネジメント
・ソフトウェアエンジニアリングプロセス:ソフトウェアプロセス構築/改善
・ソフトウェアエンジニアリングのためのツールおよび手法:ソフトウェア開発環境/開発方法
・ソフトウェア品質:ソフトウェア製造全般の品質
- 環境分析:内部環境/外部環境
- バランススコアカード:財務、顧客、内部プロセス、学習と成長
・戦略の具体化:AsIs/ToBe、ビジネスモデリング(外部ビュー/内部ビュー)
【ソフトウェアエンジニアリングを意識したスキル構築】
■設計手法
・構造化設計:要求⇒機能⇒詳細機能と分割し、機能間にデータを流す設計手法
・データ中心設計:中核となるデータを格納するデータベース設計からシステムを設計する手法
・オブジェクト指向設計:独立した役割を持つオブジェクト単位でシステム構成を設計する手法
■開発手法:それぞれにメリット・デメリットあり
・ウォータフォールモデル
・V字モデル
・スパイラルモデル
・反復型モデル
■テスト技法
・テストと開発の対応
【マネジメントスキル】
■PMBOK(Project Management Body of Knowledge)
⇒PMI(Project Management Institute)によって制定されたプロジェクトマネジメントに関する知識体系
・スコープマネジメント:プロジェクト目標、作業範囲、成果物の定義・管理
・タイムマネジメント:作業タスク洗い出し、作業順序決定、工数算出・管理
・コストマネジメント:見積もり、コストトラッキング・管理
・品質マネジメント:品質特性の基準策定/維持
・人的資源マネジメント:プロジェクト要因調達・育成
・コミュニケーションマネジメント:ステークホルダー明確化、コミュニケーション推進
・リスクマネジメント:リスクの予見、分析、対応計画策定
・調達マネジメント:外部リソース調達・管理
・統合マネジメント:上記8つの統合的管理
■タスクスケジューリング
・WBS(Work Breakdown Structure):プロジェクトを管理単位(タスク)に分割したもの
・タスクの依存関係(先行タスク、後続タスク)
・リソース割当
・進捗管理
■システム要求
・FURPS+
- Functionality:機能性
- Usability:使用性
- Reliability:信頼性
- Performance:性能
- Supportability:保守性
- +:プロジェクト制約