サイエンス・サイトーク お金になる発明

2007年1月7日放送放送分。ゲストは志村幸雄さん(技術ジャーナリスト、工業調査会会長)です。

様々な「発明」は私たちの暮らしを豊かにしてきました。
しかし有名な発明品でも「本当は誰が発明者なのか?」意外と特定は難しいものです。例えばエジソン。彼の有名な発明品、白熱電球、蓄音機、映画にはどれも先行発明や類似発明がありましたし、ほとんどが裁判沙汰になりました。
「人と金と裁判の歴史」ともいえる発明の様々なエピソードをたどりながら、発明を形にするための原動力とはなにか、考えます。

発明の歴史をエジソンインテルなどの話を交えながらお話されています。軽妙な語り口がいいですな。
終盤で「失敗すること」がトピックとして挙がっています。創造的失敗、ホンダの失敗表彰制度などなど。
ルース・ベネディクトの「菊と刀」という文化人類学の本を取り上げておられたのが印象的です。

欧米人は罪の文化を持ち、日本人は恥の文化を持つ。
欧米人は過ちを犯しても告白すればその罪を神が許してくれると考える。
日本では過ちを犯し、それを告白すると恥をさらすということになる。
農耕民族の共同社会ではそういった概念が生まれるのだろう。
それだけに日本人は恥ということを忌み嫌う。

日本の企業にも恥を忌み嫌わないという文化が根付けば、もっと創造的な成果が得られるんではないでしょうか。

これはその通りだと思いました。何かにつけ正統なものや確かな答えがあるといえるのは今の世の中ではあまり無いような気がします。知らず知らずのうちにそうしたものを求めてしまいがちですが、失敗を恐れず創造的な人生を送りたいものであります。