ソニー中村研究所 経営は「1・10・100」

ソニー中村研究所 経営は「1・10・100」

ソニー中村研究所 経営は「1・10・100」

製造業についてあまりに物を知らんので読んだ本。
著者はソニーでテレビ部門などのトップを務めた中村末広さんという方です。

生産機能や在庫調整などを本部管理にするのではなく、現場の工場でマネジメントできるような体制作りをせよというのがこの本のキモ。生産を市場に近いところで行うことで距離的、時間的なロスをできる限り減らすことが高い付加価値を生むというような主張です。
グローバルな会社というのは本部の人間が何でもかんでもやっているのが普通なのかと思っていましたがいかに現地の人々だけで自動的に回っていくようなマネジメントシステムを構築するのかがでかいんですな。非常にシンプルな考え方ですがなるほどと思わせられる本でした。

ちなみに1・10・100っつーのは製品のアイデアが1の労力だとすると製造に要する労力が10、そんでもってマーケティング、販売に要する労力が100になるということだそうです。確かにいかにアイデアがよくてもそれを実現、量産するには原料や工場、コストなどなど様々な問題が出てくる。さらにそれを売るのは物あまり、消費者嗜好多様なこの時代には非常に難しいってこってすな。