世界を壊す金融資本主義

世界を壊す金融資本主義

世界を壊す金融資本主義


著者は仏クレディ・リヨネ銀行の元会長。ピエール・モロワ内閣で官房副長官だった人物。


・間接金融から直接金融への移行
・貯蓄から投資への移行
・世界的な金余り現象(オイルマネー、日本の低金利、世界的な好景気など)
高齢化社会と年金基金機関投資家の台頭
・絶対化する株主の権力、ファンドマネージャーコーポレートガバナンス
・弱体化する国家、問われる国の役割


内容はざっとこんな感じです。ここ数年来活況だった、グローバル金融市場の構造とその付加逆性、パラダイムシフトが論じられとります。実体経済以上に膨張する金融市場はなんだかわけのわからんことになっていますが、そういった仕組みがこの本で結構すっきりしたような気がする。著者はフランス人だからかいささか冗長な文体ですがおもしろく読めました。