ライアーズ・ポーカー
- 作者: マイケル・ルイス
- 出版社/メーカー: パンローリング
- 発売日: 2005/12/17
- メディア: 単行本
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引き続きバブル金融本。著者はソロモンブラザーズ絶頂期にセールスをしていたマイケル・ルイス氏。
先日読んだメイク・マネーと同じく、アメリカの投資銀行ソロモンブラザーズの栄枯盛衰を描いており、パンチが効いていておもしろかったです。メイクマネーと違うのは、著者がセールスサイドの人間であり、トレーダーが幅を利かすソロモンのカルチャー、組織が多層的に描かれているという点でしょうか。
メイクマネー、ライアーズポーカーと読んでみて、金融業界のメンタリティーの一片を垣間見れたような気がします。日本だと某N証券*1が有名ですが当時のソロモンも破天荒で似たようなもんだったんではないでしょうか。その辺の描写が生き生きとしていて名著だと思います。博徒の集団というのがイメージとしてはぴったりかも。
本の感想とは別ですが、株の高い低いというのは就職にも通じるものがあると思いました。よくいわれるのが世間的に人気の商売、業界というのは30年すると衰退しているというもの。現在ではグローバルな競争や金融機能の高度化(合併やら買収やら)によってさらに環境としては厳しくなっていると考えられますから、30年というスパンも短くなっているはず。(放送とか新聞の規制産業はまた別)そう考えると学生人気というのは一種の高値掴みとも考えられるわけで、一概にそういう風評に惑わされるのはいかがなものか、とか思って書いていたら人気企業というのはこの40年くらいあんまり変わっていないらしい。*2このランキングも結構いいかげんだと思うけど寄らば大樹の陰ってことかなぁ。
あとはブラックストーンというアメリカのファンド運用会社が上場したらしい。記事にあるように最近のこのあたりの会社の活動は非常に活発。いずれはITバブルよろしくピークアウトするんでしょうが、こういうのに煽られて就職決めた人とかは後々大変そうだなぁ。*3
今日はそんな感じで。