ペンクラブシンポジウム


にいってきたのでメモ代わりに記録を残しておきます。
そのうちペンクラブのHPにレポートがでるでしょうが。
内容は結構あやふやですので参考にはしないでください。


http://www.japanpen.or.jp/katsudou/event/060923.html



以下発言要旨。
打ち合わせなしのぶっつけ本番らしくあんまりまとまってないのでコンテクストはとりません。



最初に溝口敦氏が色々と述べる。内容は経歴から察してください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%9D%E5%8F%A3%E6%95%A6



藤原
:昔からこの業界は格差業界。一握りの売れっ子と大多数の売れない作家。
今はインターネットがあるので色々と変わってきている。作家にとっては望ましいのではないか。



筒井
:昔と比べて新人賞がやたらとある今は比較的簡単に賞が取れるが賞をとったからといって即作家というわけではない。新人賞をとっても本が売れないので賞自体が短命になっていっている。また出版社も新人作家を使い捨てする傾向にあるのではないか。


:作家志望者、新人作家自体が変質してきている。昔は娯楽が本くらいしかなかったからあらゆるジャンルを読んだし、それが素養となった。既存の本を読み飽きて自分で話を作りだすような人が作家になった。
文章以外のジャンルにもいえることだが現代はジャンルに偏りが見られる。蓄積が無いのに書き出すから続かない。


:作家になれるかどうかは運である。割り切った方がよい。
才能があればいつかは世に出れるという業界ではない。




西垣
:昔は文学の中に経済があったのに今は文学が経済に取り込まれてしまった。


:売れるかどうかと良い本かどうかというのは別問題。客観的に売れる本が良い本とされることが問題。


:ネットと紙ベースではやはり違う。ブラウジングの問題があるのでネットに完全に移行することはないだろう。


:誰でもネットで発信できる時代。匿名性がついてまわるが言論表現の責任はどこに行くのか。表現者の存在が崩れて言っている。



石井
:今はネットが勢い盛んだが本当にコンテンツを持っているのは出版社。
ギリシャ悲劇から現代まで書籍の長い歴史の強みがある。
雑誌はさっぱりもうからない。初版も全然もうからない。
作家も取次ぎもビジネス上のリスクをとっていない。出版社だけがリスクを取っている。



猪瀬
:作家は人生のリスクを取っている。個人の生活基盤を賭けてやっている。



以上こんな感じ。中盤から長々とリスク論をやってましたが読者視点ではどっちでもいいっす。


個人的には筒井康隆氏を見にいったので内容はあんまり興味なし。
氏は貫禄たっぷりで大御所ぶりを発揮しておりました。



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