「社会を変える」を仕事にする

「社会を変える」を仕事にする――社会起業家という生き方

「社会を変える」を仕事にする――社会起業家という生き方

子供が病気になったとき、保育園や幼稚園はあずかってくれず、母親は職場を休んで面倒をみないといけないという状況がある。
これは「病児保育」問題といって、なんやかや女性が働くことが当たり前になった現代社会では結構な問題らしい。

この本の著者の駒崎さんは、元学生ITベンチャーの経営者という経歴ながら、NPO「フローレンス」をたちあげ、役所や企業、病院など様々な団体を巻き込みながら、病児保育問題を解決するべく活動している。本書には立ち上げ期からの活動の顛末が描かれており、若々しいエネルギーを感じることができる。ちなみにこういう社会的な問題を解決するための起業をソーシャルベンチャーというんだと。
私は学生時代NPOに携わったことがあるので、スタッフのモチベーションの問題、事業継続の難しさなど共感する部分は多々あり、少し懐かしい気持ちになった。

社会人になって感じているのは、人間誰しも社会と繋がっていたい、社会に貢献したいという気持ちがあるということ。ウチの会社は完全にBtoBの会社なので、直接消費者を相手にすることがなく、お客さんは企業のIT部門や経営部門が中心である。会社は個人の成長のためには非常に刺激的な環境だけれども、正直やっている事業が社会のためになっているかというとそんな感覚はあまりもてないなぁと研修を受けながら思っている今日このごろ。

アメリカ的な価値観からいうと、あなたは高度な教育を受けられるだけの恵まれた環境にいるのであり、身につけたスキルや知識は社会に還元せよということなんでしょう。あとお金もね。
職業人としての自分と、社会人としての自分は似ているようで微妙に違う志向性があるなぁと思う今日このごろ。

そーいうわけでソーシャルベンチャーパートナーズ東京というところに今度顔を出してこようかなと思っておる次第であります。

http://www.sv-tokyo.org/vision.html

あなたが見たいと思う変革に、あなた自身がなりなさい −マハトマ・ガンジー